データでも実証されている
日本人といえば昔から貯金好きな人が多いことで知られています。
これはデータでも実証されていることであり、日本人の貯金が多いことは日本経済にも良い影響を与えてきました。
貯金が多ければ、銀行や郵便局にはたくさんのお金が集まりやすいため、それを活用することができるのです。
それではどうして日本人に貯金好きが多いのでしょうか。
それには色々な説が考えられています。
たとえば、言語による影響があるという説があります。
日本語というのは現在と未来について表すときの文法上の違いはあまりありません。
したがって、未来をより近く感じやすいという特徴があるため、未来への備えとして貯金をしようという考えも生まれやすくなるのです。
この説については反論も存在するため、話半分に理解しておくと良いでしょう。
その他の理由としては、やはり農耕民族であり、自然災害も多い土地柄のために、貯金をして備えておかないと大変だという考えが根付いているという説もあります。
また、明治頃に郵便貯金が始まって、政府は国民に対して積極的に貯金をすることを促しました。
これによって、貯金をすることは美徳であるという考えを持つ人が増えたという可能性もあるでしょう。
そのような考えが現代にまで続いており、たとえばせっかくお年玉をもらったとしても、それを使わないで大切に貯金しておくというケースが多いのです。
最近は貯蓄率が低下している
ただし、日本人が貯金をするというのは昔のイメージかもしれません。
最近は貯蓄率が低下しているというデータもあります。
貯金が好きな人が多いというのは数十年前の話であり、現在はかなり低下しているのが実情です。
ただし、貯蓄率というのは世帯の収入のうちの割合という意味です。
したがって、不景気になったり、経済的にお金を切り崩す必要のある場合には当然貯蓄率は減るでしょう。
日本の場合は少子高齢化が進んでおり、高齢者の経済的な負担が増えているため、老後に貯金をどんどん使っているというケースがあります。
また、不景気が続いており、そもそも非正規雇用で働いている方が増えているために、貯金ができないことも多いです。
基本的に貯金ができる人というのはある程度安定した収入のある方だけなのです。
所得が減ってしまえば貯金をしている余裕がないためにどうしても貯蓄率は減ってしまいます。
これからも不景気な時代が続いていく可能性は十分考えられます。
そんな時代を生き抜いていくためにはきちんと貯金をすることはとても大事でしょう。
今こそ昔からの日本人の特徴であった貯金をするという習慣を大切にするべきなのです。