ムダな固定費を見直してお金を節約する方法

固定費の見直しは、生活費を節約するうえで非常に重要なポイントです。
固定費は、毎月の支払い額が一定であるため、見直しをすることで長期的な節約効果が期待できます。
以下に固定費の見直し方についてまとめました。

固定費とは

まず、固定費とは何かを理解することが大切です。
固定費とは、家計において月々必ず支払わなければならない費用のことであり、家賃や光熱費、保険料、ローン返済などが挙げられます。
固定費の中でも、毎月の支払い額が高いものほど見直しのポイントとなります。
この固定費に対して、月によって変動がある費用を変動費といいます。食費や美容代、日用品などが代表的なものです。
変動費は生活スタイルや活動によって支出が大きく変わることが特徴です。
家計の項目には固定費と変動費で分けられるので、意識してみると日々の節約に役立ちます。

固定費を節約するメリットとは

節約と聞くと「食費や遊興費をひたすら我慢」というイメージを持つのではないでしょうか。
ですが、それが生活の楽しみになっている場合、失われるとストレスになってしまいます。我慢しすぎた結果、反動で余計に使ってしまい自己嫌悪に陥ってしまうことも。
その点、固定費は節約してもストレスが少なく、一度見直せばずっと節約効果が続きます。
そのため、節約を考えたら固定費の見直しから始めるといいでしょう。

固定費の見直し方

毎月の固定費が高いと感じている方は多いと思います。
節約したくても、生活に欠かせない固定費は「本当に削っていいのか、どうすれば節約できるのか」と悩むところでもあります。
だからこそ、固定費を見直してみることで、無駄な部分が見つかるかもしれません。
見直したい主な固定費は以下の通りです。

住居費

一般的に住居費は収入の3分の1以内が目安といわれています。住居費が収入の3分の1を越えている場合、見直したほうがいいでしょう。
賃貸住宅に住んでいるなら、住み替えを検討してみてください。
もし住み替えとなる場合、敷金や礼金、仲介手数料、引っ越し費用などのコストが一時的にかかります。
それらは大きな費用になりますが、家賃を下げることができれば長期的に支払う住居費の総額を減らすことになります。
例えば、築年数の古い物件や駅から少し遠くなる物件など、幅広く検討してみることで家賃の安い物件を探し出すことが可能です。
あえて家賃の下がる条件で部屋を探してみましょう。

家賃の交渉

賃貸住宅に住んでいる場合、交渉して家賃を下げる方法もあります。家賃は周辺の物件との相場から決まるため、交渉によって下げてもらうことは不可能ではありません。
タイミングとしては賃貸契約の更新時です。
その際、具体的な交渉材料が必要になるため、必要なデータやどうして家賃を下げたいのか理由を準備しておきましょう。
まずは現在住んでいる物件に、条件が近い物件の家賃相場を調査し、周辺にある物件より家賃が相対的に高いという数字を指摘します。
調査した結果とともに、現在、引っ越しも検討していることを伝えてください。そのうえで、家賃を○○円減額すれば契約更新するという落としどころを提案するといいでしょう。
さらに共用施設の劣化、周囲の治安や騒音など、入居時よりも条件が悪くなったことを付け加えても有効的です。

住宅ローンの繰り上げ返済

持ち家の場合、住宅ローンの繰り上げ返済と住宅ローンの借り換えという方法があります。
繰り上げ返済とは、毎月の返済額とは別に借入金の一部を前倒しで返済することです。住宅ローンの月々の支払額は、元金部分と金利部の合計なので、繰り上げ返済することで、金利部分の節約につながります。
ただし、繰り上げ返済は手元のお金を減らすことにもなります。また、手数料がかかることも。
そもそも、低金利状態の現在だと節約できる金利部分は少ないといわれています。繰り上げ返済を行う場合は金融機関とよく相談しましょう。

住宅ローンの借り換え

新しくローンを借りて、これまで返済してきた住宅ローンを一括返済するのが住宅ローンの借り換えです。
既存のローンより金利の低いローンに借り換えることで、毎月の返済額や返済総額を減らせます。
ローン残債にもよりますが、金利が高い契約をしていた場合、最近の低金利に借り換えた場合、かなりの金額を減らすことが可能です。
ただし、住宅ローンの借り換えには、まとまったお金が必要になり、手続きも1ヶ月程度かかるので、総合的に考えて判断することが大切です。

通信費

固定費の中でも見直ししやすいのが通信費です。「通信費=スマホ費用」という家庭も多いでしょう。
そのような場合は「LINEMO」「ahamo」「povo 2.0」など格安SIMへの乗り換えを検討してみてください。
日常的にスマホを利用する場所にWi-Fiが設置されている環境であれば、格安SIMに大きな不安は感じないはずです。
また、自宅でインターネット回線を使用している場合は、自宅のインターネット回線とスマホをまとめることで受けられる割引プランの利用も検討してみてください。
違約金や解約金の発生を防ぐためにも、契約更新のタイミングでの見直しをおすすめします。

光熱費

光熱費とは電気代やガス代のことです。
光熱費の場合、どちらも契約の見直しで節約ができます。
コンセントをまめに抜いたり、シャワーでお湯を流す時間を短くしたりと、コツコツした節約術よりも効率よく固定費を削減しましょう。

電気代の節約

電気代を節約するために、現在の契約プランが適切かどうか見直しましょう。契約先の電力会社よりもよいプランがある場合は、プランを変更することで節約できます。
契約中の電力会社に適切な契約プランがない場合、電力会社自体を変更することも選択肢の一つです。
いつもと変わらずに電気を使っていても会社を変えただけで、電気代が安くなる可能性があります。

省エネ家電に買い替える

家電製品は年々進化し、省電力化しています。古い家電を使っている場合は、最新家電に買い替えることで電気代を大きく節約できます。
同じメーカーであっても15年前の冷蔵庫と現代の冷蔵庫で比べると、年間の電気代で5,000円ほど違いがあります。
家電を買い替える際は、省エネ法で定められた省エネラベルのある家電を選ぶといいでしょう。

ガス代の節約

ガス代も、契約プランや契約会社を見直すことで節約できます。契約を見直すことでガスの使い方を変えていないのにガス代を抑えられるので、ストレスなく節約できるでしょう。
電力会社やガス会社によってはセットプランで契約すると、電気代とガス代が割引され一緒に節約できます。支払いも一つにまとめられるので手間も省けます。

保険料

保険は家の次に人生で2番目に大きい買い物といわれています。生命保険を始めとする各保険の見直しを行いましょう。
複数の保険に加入している場合、保障内容が重複していることがあります。また、ライフステージによって必要となる保険は変化します。
保険はずっと同じ契約内容ではなく、必要な保険は何なのか見直すと、支払保険料を減らせるでしょう。
注意したいポイントは、保障の空白期間を作らないことです。新しく入る予定の保険で審査が通らないことはあり得ます。
勇み足で元の保険を解約してしまうと、万が一、空白期間に事故や病気にあった場合、保証を受けられないかもしれません。
保険は一度解約すると元に戻せないので、慎重に決めましょう。

車の維持費

車の必要性は住む地域や生活スタイル、交通環境によって人それぞれです。
車を所有する以上、税金、保険、免許更新料などの必要経費がかかります。
車は乗っても乗らなくても月々決まったお金が出ていくので、維持費を少しでも節約するために検討が必要です。

自動車保険を節約する

自動車保険のうち、自賠責保険は長期契約すると支払保険料が下がります。12カ月契約を3回繰り返すより、37カ月契約を行ったほうがお得です。
任意保険の自動車保険は、不要な補償や特約が含まれていないか見直しましょう。
自分のみが運転する場合、家族が運転する場合の補償は必要ありません。車の使い方によって、必要な保障や特約が明確になります。

駐車場代の節約

月極駐車場を契約しているなら、周辺相場より高い場合は見直しするのがおすすめです。
地面が舗装されていなかったり、利便性の悪い場所にあったり、屋外であったり、賃料の安くなる条件を含めて探してみるといいでしょう。

ガソリン代の節約

車を使う分だけ必要となる費用がガソリン代です。ガソリン代を少しでも節約するならセルフサービス式のガソリンスタンドを使うと若干割安になります。
また、ガソリン代の支払いに現金ではなくクレジットカードを使うことでポイントも貯められます。

軽自動車にする

これから車を購入するのであれば、軽自動車にすると維持費を抑えられます。
自動車税や重量税、車検費用など、普通乗用車と比べると総額で6万円以上違ったりします。
他にもETC利用料や燃費などのランニングコストも軽自動車に分があるので、固定費の削減を優先するなら検討してみてください。

車を手放す

車の維持費で家計を圧迫しているなら、マイカーを手放すのも一つの手段です。ソニー損保によると車の維持費は1ヶ月あたり平均12,800円という結果でした。
とくにマイカーに普段乗らないのなら、カーシェアリングに切り替えたほうがお得です。

まとめ

固定費の見直しは面倒な手続きがある場合が多く、敬遠されがちです。
しかし、一度見直すことで自動的に節約できるというメリットがあります。ストレスなく節約するためにも住居費や通信費、水道光熱費など支出項目ごとに見直してみてください。
保険についても定期的に見直すことをおすすめします。
意外なところに無駄が潜んでいるかもしれません。この機会に固定費を見直しましょう。

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